updated(first) | 02/03/2003 | last updated |
読書メモ 2003年1月 |
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2003年が始まりました。僕は学校中心のスケジュールになってきていてなかなか本が読めない生活になっているのですが、気分的にはかなり充実しています。忙しいのにHPの改造を思いついたりして、自分でもっと忙しくしているという話もありますが。 本はその合間の息抜きに読めるものがほとんどです。山本文緒さんはすっかり気に入りました。これからも少しずつ読みたい作家です。「問題解決のための「質問力」」は就職にあたってもっといろいろなビジネス書を読んで意識を高めておきたい、ということで1冊選びました。 |
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★感想 |
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山本文緒の短篇12篇を収録。恋愛小説やふとした日常を描く。なんてことはない描写だけどベトベトしてないし、読んでいて気持ちいいんですね。 もうちょっといろいろ読んでみたいな。 |
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★感想 |
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お店で飲めるカクテル250種類について、作り方やなりたちなどちょっとした小話をもりこみつつ、紹介。 写真が鮮やかで思わず飲みたくなってしまいますね。 |
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★感想 |
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昨年はNHKの大河ドラマ「利家とまつ」を見ていたんだけど、あのドラマ後半になるにしたがって不満が出てきました。なんでだろうという話を男友達としていたんだけど、そこで「秀吉の描き方が甘いんじゃないか」という話になりました。豊臣秀吉の後半生というと自分の権力を利用して、淀君を初めとする上流の女性や、傘下の大名の奥方にも手を出すなど、下半身方面ですごかったというのは定説になっていますが、そのあたりがTVだから、前田利家が主役だから、ほとんど描かれていないね、と。利家の娘まあ姫も14歳で秀吉の側室にされてしまってるんですけどね。 そこでこの本の話になって「じゃあ読んでみよう」ということで読んでみました。ええ、男性向けの雑談から始まったんです。 早乙女貢の本は以前「新太閤記」という5巻ある本(「おれは日吉丸」「おれは藤吉郎」など全5巻、学用書房、人物文庫)で読んだことがありました。そこでは秀吉の前半生が描かれてたんですが、これは直接の続編ではないものの、やはり秀吉を描いてます。 設定は荒唐無稽で、お茶々(淀君)が見も知らぬ浪人にレイプされていまい、秀吉はそれを知らずにお捨て(秀頼)を自分の子として天下人にするためにあらゆる手段を用いる。秀吉の女色の様子もしつっこく出てきます。更に秀吉の死後、淀君は周囲の情勢の変化を理解できずに大野治長との情事にのめりこんでいく。 と、こんな内容です。うーんなんとも下品な内容ですが。秀吉が後半生、若い頃にあったちゃめっけや人に対する気遣いをなくしてしまって、どんどん権力亡者、わが子に対する盲愛にのめりこんでいったということが、ここでは性的な側面から主に書かれています。作者の淀君に対するスタンスも決して好意的なものではなく、「生まれながらに贅沢に育ち、その枠から結局抜け出られなかった女性」として描かれている。 まぁそれ以上ではない作品です。女性には決しておすすめはできませんね。 男性でも読む人を選ぶかも。 早乙女さんの他の時代小説はまだ読んでいないので全体的な判断はできません。 |
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★感想 |
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山本文緒さんまた読んでみました。この作品は吉川英治文学新人賞を受賞したそうです。 この小説は「地味な女」水無月美雨が飲み屋で同僚の若い男性に打ち明け話をする、という構成でほとんど彼女の独白となっている。 水無月はつくしにつくした夫に「重過ぎる」と離婚され、自信を失っていた。弁当屋でアルバイトしているところに大ファンだった創路(いつじ)功二郎という作家兼タレントが現れ、どういうわけかわからないままに急接近、つきあうことになる。創路はどうしようもないほどのプレイボーイで水無月は「愛人」の一人に過ぎないが、それでも彼女は幸せだった。「あの女」が現れるまでは。 水無月の性格はあまりにも思い込みが強く、自分をどんどん悪い方に追い込んでいくタイプで、僕自身にも思い当たるふしがあるだけに「居心地の悪い共感」を覚えた。創路というのはすごく外向的でそういう人間からみるとうらやましい、魅力的なタイプ。水無月のトラウマとなったのが「夫から捨てられたこと」だったのだが、それと全く違う世界を見せてくれることで創路は彼女にとっての「救い」となったのかもしれない。 サブ・キャラもよく書けている。夫と水無月の共通の友人の荻原は彼女に引っ張りまわされながらけっして「いや」とは言わない好人物。創路の愛人もそれぞれ個性派ぞろいだが、さらに後妻ののばら、別れた妻の娘奈々がそれに輪をかけて印象的なキャラクター。これだけの女性に(うらまれながらも)愛されてる創路はやはり男から見ても魅力的だ。 後半の展開はかなりスリリングだ。血を流さなくても怖い話って書けるんですね。 非常に端正な文章で色気はあるんだけどいやらしくはない。 この人はもうちょっと読んでみたいなぁ。 |
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★感想 |
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この本はつい最近出た新刊です。 エニアグラムという最近企業研修などでも使われている方法論を紹介しています。これは人間を「9つのタイプ」に分類し、そのそれぞれの立場から問題に対する見方、対処法を考える、というものです。こうすることによって様々な立場、性格の違う他人の視点から自分の行動を見つめなおすことができ、より客観的な判断ができるようになるそうです。 「タイプ」には「完全主義者」「献身家」「達成者」「芸術家」「研究者」「堅実家」「楽天家」「統率者」「調停者」の9つがあり、この本の末尾にあるチェック・リストで「自分にはどのタイプの比率が高いか」がある程度わかります。 これを使ってビジネス・シーンや日常生活などで役にたつ「9つの質問」(タイプ別の9つの視点からの質問がリスト化されています)を行うのです。 ビジネス向けとして「リーダシップ」「コーチング」「プレゼンテーション」「プロジェクトマネージメント」「キャリア開発」「セールス」「クレーム処理」「ミーティング・マネジメント」、日常生活向けとして「ライフデザイン」「健康」「家族」「友人」が用意されています。またエニアグラムの概念は少し難しいのでそれをものにするためのトレーニング方法が巻末に載っています。 「相手に対して的確な質問をすること」は案外難しくて、そのために仕事や人間関係がうまくいかないことって多いんじゃないかと思います。ほかの人はともかく僕はそうで、その解決のためのヒントはいつも探しています。この本に惹かれたのは対象としてるビジネス・シーンに今関心のあるキーワードがたくさん入っている、ということが一番大きいですね。 だからこの本のやり方を実際できるか、というとそれはまた別問題ですね。 とはいえ面白そうなので少しやってみますが。 |
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