updated(first) | 03/02/2003 | last updated |
読書メモ 2003年2月 |
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2月の読書メモです。先月に引き続いて試験があったりして忙しく、なかなか本が読めなくなっています。そのかわりに映画はけっこう観たんですが。 読書メモとしては昨年の7月から何度も頓挫していたテリー・マクミランのペーパーバックをようやく読み終えることができたのが一番大きかったです。 大体10分で6ページぐらい読めるようになったんですが、350ページを超えるこの本、ほんとに読むのに時間かかりました。内容をきちんと把握できないまま終わってしまったのが残念ですが、なんとか終わってホッとしている、というのが正直なところです。 |
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★感想 |
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須賀敦子さんのエッセイ。僕としては「ヴェネツィアの宿」「コルシア書店の仲間たち」に続いて3冊目となる彼女の本。 この人はエッセイでは基本的にイタリア、ミラノで過ごした1960年代の思い出を書いているようだ。特に繰り返し出てくるのが夫のペッピーノ氏が亡くなった前後のことで、やはり若くして思いがけず死別した彼とのことが心の中からどうしても消えなかったのだろう。ただ決してジメジメした文章ではない。 この本ではさらにその後のイタリアでの知人たちの消息も丁寧に描かれている。 ペッピーノ氏のお母さんや弟のアルドや近所の人々とも著者が日本に帰って翻訳の仕事を始めるようになってからも途切れずにつきあっていたことが書かれている。後半ではアルドの若き妻シルヴァーナと息子で定職になかなか就けないカルロのことに多くのページがさかれている。ペッピーノ氏が亡くなってから30年、ようやく人生が「落ち着いた」彼らに対して著者が向ける視線は本当にあたたかく、真心のこもったものだ。 |
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★感想 |
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久々にペーパーバックを読み通せました。実は去年の7月ぐらいから何度も挫折しながら読んできました。「読むこと」自体が目的になってきてしまったので通常の感想は(細部を覚えていないこともあり)書けないのですが。 マクミランの小説はどれも好きで「ママ」「えくぼ消さないで」「ため息つかせて」「ステラが恋に落ちて」と楽しんできたました。アフリカン・アメリカンの中流層の話をしめっぽくならないで描ける作家だと思います。 この小説はある大家族のお話で冒頭にファミリー・ツリー(家系図)が載ってるんでそれを読みながらどういう状況か確認しながら読むという作業になります。語り手が次々と変わってそれぞれが口語体(しかもアフリカン・アメリカン特有のスラングもかなり入っているよう)で喋っているので、「誰が主格か」を常に意識していないと内容を把握できなくなります。で、僕はそれに失敗して今ひとつわかっていません。 内容について興味のある方は上のAmazon(日本語版)のレビューが参考になるかと思います。 けっこうしゃれにならない状況でも明るさを失わないこの一家がだんだんすきになれました。英語にも少しは慣れたかな。 ということで「ただ読んだだけ」の報告となってしまいました。失礼! これもそのうち邦訳が出るでしょうからそれも楽しみです。 |
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★感想 |
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昨年話題になってけっこう売れた本らしいですね。 著者はテキサス工科大学、日本石油を経て現在香川大学で教鞭をとられてるとか。動物行動学、人間行動学の面からこういった本を多数書かれているそうです。 内容は。女性が求めている男性は「英雄体験をした」「智恵と力のある男性」であること。ここで言う「英雄体験」というのは、すごく派手なことではなく、決められたことではないちょっとしたことを自分自身の判断で行い、困難にあってもそれをやりとげたかどうか、ということです。映画「スタンド・バイ・ミー」での励ましあい、助け合った少年ゴーディとクリスなどが例に使われています。男性がそういった「英雄体験」を通して得られた(「知識」ではない)智恵によって女性は救われるし、安心できる。そして現代はそういった英雄体験のしにくい時代であること。 後半は著者の体験談も交えながら、人生をどう生きるかに比重が移っていきます。 けっこう理想主義的に書いているんで「なかなかそこまではできませんよ〜」と 思ってしまうんですが、怠けがちな僕には刺激にはなる本でした。 |
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