ホームへ戻りますシネマトップへ updated(first) 12/15/2002 last updated


アメリ (2001/フランス)
監督  : ジャン・ピエール・ジュネ
出演  : オドレイ・トトウ、マチュー・カソヴィッツ、他


アメリ(オドレイ・トトゥ)は風変わりな両親に育てられ、空想の世界に逃げ込むのが好きな22歳の女の子。好きなことはクレーム・ブリュレのカリカリになった焼き目をスプーンで壊すこと、サンマルタン運河での水切り、穀物が入った袋にできるだけ深く手を入れること。

最近の密かな楽しみは、いたずらっぽいアイデアで、孤独な人を幸せにしてあげることだ。
そんなアメリが恋をした。相手は写真収集が趣味の青年ニノ(マチュー・カソヴィッツ)。
告白できないアメリは彼のまわりにもいつものような「いたずら」を仕掛け始める。


「デリカ・テッセン」「ロスト・チルドレン」でグロテスクでシュールな世界を描いたジャン=ピエール=ジュネがここでは思いっきりファンタジックでかわいらしい世界を構築。全世界でそして日本でも大ヒットを記録した作品。
「かわいい」キーワードがたくさんつまっている。
アメリの部屋からカフェ、街角の一つ一つのパーツがカラフルで、それでいてノスタルジックな色遣い、フォルム。完璧だ。
アメリ役のオドレイ・トトゥのキュートな魅力は「オリーブ」他の少女雑誌から抜け出てきたような感じだし。おかっぱ頭で目を見開いてるキャラ(セックスしてるときも同じ調子で目を見開いているので笑ってしまった。ワクワクしてるのか、それともなんか別の意味があるのか)は一歩間違えると「単なる勘違い女」にしか見えないので、これはキャスティングの勝利かもしれない。
アメリの周囲の人も優しい人ばかりだが、現実の社会でうまくやっていけそうな人は出てこない。
夢を夢として楽しめる大人たちへ送られるストーリー、なんてのは穿ちすぎる見方だろうか。

ナレーションのとぼけた味わいも魅力の一つ。
アコーディオンを使ってノスタルジックな曲を奏でるヤン・ティルセンの音楽も印象的。
それと、アメリのように「好きなもの」を探したくなるかもしれないな。
やっぱりかわいい映画。感想も揺れるな。


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