ホームへ戻りますシネマトップへ updated(first) 08/06/2002 last updated


マレーナ (2000/イタリア、アメリカ)
監督  : ジュゼッペ・トルナトーレ
出演  : モニカ・ベルッチ、ジュゼッペ・スルファーロ、ルチアーノ・フェデリコ、他


1940年のイタリア、シチリア島。12歳の少年レナートは美しい人妻マレーナに恋をする。マレーナは街ゆく男たち皆が振り返るようないい女。従軍した夫が戦死し、マレーナは浮気しているのではないかと、人々の好奇の目にさらされる。レナートは言葉もかわさず、ただマレーナを見つめ続ける。少年の幻想の中でマレーナへの一方的な「愛」は現実となって・・・。

モニカ・ベルッチのスタイルのよさで映画は半分は持たせている。まぁ後ろから前から、遠くからなめるように撮ること、撮ること。マレーナが「噂の女」であることを示すために街の人に一言ずつ「噂」を話させるのはまるで舞台のモブ・シーン(群集シーン)のようでかえって笑えた。
少年のやっていることはマレーナのあとをつけて、彼女の家を遠くから覗き、後で妄想にふける、とこれを大人になっていてもやっていたら立派なストーカーだ。いわゆる美少年なので、それから映画だから大目に見てもらってはいるものの・・・。

ムッソリーニ、ヒトラーなど戦争は確実に街に影を落としている。
その中で生き延びるために少年はますますマレーナにのめりこんでいく。
ノスタルジックでロマンチックな世界はこの監督の得意とするところ。
結局絵(映像)と音楽が良いので楽しんで観てしまう。

エンリコ・モリコーネの主題曲はどうも聞いたことがあると思っていたら、NHK朝の連続テレビ小説「さくら」の挿入曲としても使われたものだそう。他の曲もノスタルジックな響きで素晴らしい。涙腺直撃系の曲。


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