ホームへ戻りますシネマトップへ updated(first) 05/09/2002 last updated


橋の上の娘 (1999/フランス)
監督  : パトリス・ルコント
出演  : ヴァネッサ・パラディ、ダニエル・オートゥイユ、他


セーヌ河の橋の上から身投げをしようとした娘アデル(ヴァネッサ・パラディ)が、ナイフ投げを生業としている不器用な男ガボール(ダニエル・オートゥイユ)に拾われ、ナイフ投げの「的」となって脚光を浴びるが・・・。

設定だけだとフェリーニの「」を思い起こさせる。「道」と違うのはアデルが充分に知的な女性だと言うことだろう。ナイフ投げというのはサーカスの道化に過ぎないのだが、「命を懸けている」という点でその投げる動作、緊張感はなんともセクシャルな雰囲気があり、事実ヴァネッサ・パラディの表情は(恐怖心によるものを多分に含むとはいえ)エクスタシーを連想させるシーンが非常に多い。
ガボールが「的には手を出さない」と言った手前、「仕事」以外でのアデルとの関係は極端に抑制されたものになってしまう。まぁ、「純愛」なんですね。
アラビア風(?)の音楽もとても軽くて良い。この時代にあえて白黒(モノクロ)でやっているが、とてもオシャレな感じは出ている。
今更ながら良い作品でした。


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