updated(first) | 10/15/2002 | last updated |
【つかこうへいの舞台についてゴニョゴニョ 】 |
「BOOK」の特集で「つかこうへいとその世界」をやってみたんだけど、 あっちで書ききれなかったことについてごにょごにょ書いておこうかと思う。 実は僕は高校の時演劇部に入っていて、そこで鴻上尚史や野田秀樹、別役実、北村想などの脚本が好きで読み漁った。 劇団で言うと野田の夢の遊眠社や鴻上の第三舞台、それに遊◎機械全自動シアター、キャラメル・ボックスなども好きだった。 つかこうへいでは「熱海殺人事件」の(どのヴァージョンかは忘れてしまった)を1つ読んだくらい。 まぁ世代的なものがあるでしょうね。 遊眠社なんかは全盛期だったし。 だけど部で強制的に読まされた「松ヶ浦ゴドー戒」ってつかこうへいの作品だったんですね。今回調べて初めて気がついた。 これは長セリフの練習で使ってた。 で、高校時代は特につかこうへいにはハマってなかったんだけど、大学落ちて浪人になってから暇にまかせていろいろな本を濫読しましてその中に「つかこうへい」の小説も入ってたんです。 今回とりあげた「長島茂雄殺人事件ジンギスカンの謎」や「龍馬伝」のシリーズですね。龍馬伝は図書館で野生時代を一気読みという荒業を使って読みました。 それからまたしばらくして1997年の夏、妹が「紀伊国屋ホールで芝居あるから行こう」というので行ったのが「熱海殺人事件〜売春捜査官」。 これは面白かったですね! 大体使われてる音楽からして下世話で当時流行ってた篠原涼子の「いとしさとせつなさとこころづよさと」を木村伝兵衛(この舞台では女性という設定)が歌いまくるオープニング。 他にも観客席からお客(多分サクラだと思うけど)を立ち上がらせていきなりキスするとかド派手な演出に度肝を抜かれました。 役者の動きも野田秀樹のNODA MAP(僕は遊眠社は生の舞台を見る前に解散してしまった。野田秀樹は好き)並に激しかった、と思う。 すっかり気に入ってしまった。 それからまたつかこうへいの小説や戯曲(シナリオ)を時々読むようになる。 もうほとんど演劇とは疎遠になっていたんだけど。 1999年だったと思うがNHK-BS2でつかこうへいの舞台中継をやっていて、それで「サイコパス」と「ロマンス」を見た。 「ロマンス」は北区つかこうへい劇団のだと思うが、吉田智則さんの「オカマ演技」があまりにも切なくて、「笑っちゃいけないな」と思った。あまり好きな題材じゃないんだけど舞台の迫力に飲まれた。 「熱海殺人事件〜サイコパス」は木村伝兵衛部長刑事を石原義純が演じた。 彼のような濃い顔の人がどなりまくるってのは木村伝兵衛の基本イメージだと思うので適役だったと思う。 「サイコパス」ではモチーフになっているのが原子力発電所の問題。大山金太郎は原発の作業員で原子炉事故防止のため基準値をはるかに超えた放射能を浴びてしまう。 もう一つのメインテーマが木村伝兵衛のマザコン問題と彼の犯した「もう一つの罪」。 毎回木村伝兵衛は「こんな人が捜査していいの?」というような破天荒な人間だが、今回は極めつけ。 すごい迫力でした。 |