Black Pepper’s Blog

『Milesを聴け！ / マイ・ファニー・ヴァレンタイン』を含むはてなブックマーク

JMさんのJapan　Music　Blogのトラックバック企画、久々に参加します。
先日28日はマイルス・ディヴィスの13回忌だったということでテーマは「Milesを聴け！」です。

Jazzを聴き始めた頃はマイルスのかっこよさがわからなかった。
でもなにかのきっかけで60年代マイルスの「とんでもないかっこよさ」にハマり、
聴くJazzの幅もそれに合わせてガーっと広がって今に至る。
音楽的知識もない状態だったのになぜか「モード・ジャズ」をかっこいいと
思っちゃったんですね。

その中から「1枚」。
う～ん難しい。
好みで選んじゃっていいですか。

これです。
「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」

マイルス・デイヴィス　/　マイ・ファニー・ヴァレンタイン

マイ・ファニー・ヴァレンタイン
マイルス・デイヴィス発売日　2000/05/24
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1960年代のマイルスはトニー・ウィリアムス、ハービー・ハンコック、ロン・カーターという最強のリズム・セクションを迎え、「Kind　Of　Blue」から始まったモード・ジャズの世界を疾走した。
サックス・プレイヤーもハンク・モブレー、ジョージ・コールマン、サム・リヴァース、最終的にはウェイン・ショーターと変わるわけだが、それぞれの時期にライウ盤で決定的な名盤を輩出している。

その中から「フォア・アンド・モア」と同日録音で傑作との名高い
「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」を選んだ。
サックスはジョージ・コールマン。

コールマンを迎えたこの時期のマイルスはかつてないほど奔放でオープン・スタイルの「フリー・ブローイング」なプレイを見せ、それが魅力となっている。
事実「フォア・アンド・モア」ではそのエネルギーの噴出振りはロックをも凌駕する「ひたすら快感」の世界に突入している。

これに対して同日のこちらの盤ではメロディアスでロマンティックなマイルスのもう一つの一面を堪能できる。

マイ・ファニー・ヴァレンタイン、ステラ・バイ・スターライト、アイ・ソート・アバウト・ユーといったスロー・バラードがそれだが、
それも「甘さのみには流れない」カミソリのような鋭さを秘めている。
変幻自在のリズム・セクションは優しく、激しく、マイルスをたきつける。
そしてそのビートに乗る「帝王」のトランペットはかつてないほど色っぽいのだ。

ギリギリのバランスと緊張感。
他のJazzでは味わえないマイルスならではの世界がここでも味わえる。

いつ聴いてもシビレる1枚です。

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