これはしばらく前に読んだ本。けっこう良かったので今さらですがレビュー。

北京のスターバックスで怒られた話―中国語学エッセイ集
相原 茂

現代書館
2004-06
売り上げランキング 46,555
おすすめ平均 

Amazonで詳しく見るby G-Tools

NHK教育の「中国語講座」の司会、相原茂さんの著書。

中国に実際に旅したり、日本に来ている留学生との交流の中で
「これはおかしいぞ!」「おもしろい!」と感じたことを
直感的にまとめた1冊。
もちろん言葉に関するウンチクも豊富だが、
なによりのポイントはそれが「実際に生きている生の言葉、状況」
に発しているということだ。

中国の習慣、お客を迎えるということ、彼らの持つメンツ、礼儀、人間関係の微妙さ。
そのあたりの呼吸は例えば人を見送るときに
「お気をつけて」の一言で済まさずに
会社の表までお見送りし、
相手が「ここまでで見送りはけっこうです」
という言葉を発するまできちんと見送るとか
そういうところにも表れている。

また中国では目にしたものを相手に伝えることで
「わたしはあなたのことを認めていますよ」
ということをストレートに伝える習慣があるそうだが、
これにも時と場合が。
言わないほうが奥ゆかしい、常識的だったりすることも
やはりあったりします。

タイトルになっている「スターバックス・コーヒー」は中国語で「星巴克」。
著者はメニューが気になってカメラに撮ろうとしたら、断られた。
中国人の知人いわく「それは小さな権力を行使しているのです」という話。
ちょっとしたところに規制が入ってくるけど、それも個人の裁量と
なっているものが多いとのこと。
このあたりは、昔ながらの中国という感じかな。

このほかにもさまざまなテーマで中国語と中国に切り込んでいく、なかなか面白い本。
ピンイン(読み仮名)がついているのも実用的で親切。
中国語初級者に。

(読了日 2004/11/27)







関連記事(試験運用中)

  • No related posts




  • コメント/トラックバック:0 個 »

    トラックバックURL: http://blackpepper.oops.jp/wp/archives/1149/trackback

    この記事にはまだコメントがついていません。

    コメントをどうぞ

    コメント、トラックバックは確認後に表示されます。しばらくお待ちくださいね。

    段落や改行は自動挿入です。メールアドレスはサイト上では非表示です。
    使用できる HTML タグ: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <code> <em> <i> <strike> <strong>