相原 茂 / 北京のスターバックスで怒られた話
Bookこれはしばらく前に読んだ本。けっこう良かったので今さらですがレビュー。
北京のスターバックスで怒られた話―中国語学エッセイ集 相原 茂 現代書館 |
NHK教育の「中国語講座」の司会、相原茂さんの著書。
中国に実際に旅したり、日本に来ている留学生との交流の中で
「これはおかしいぞ!」「おもしろい!」と感じたことを
直感的にまとめた1冊。
もちろん言葉に関するウンチクも豊富だが、
なによりのポイントはそれが「実際に生きている生の言葉、状況」
に発しているということだ。
中国の習慣、お客を迎えるということ、彼らの持つメンツ、礼儀、人間関係の微妙さ。
そのあたりの呼吸は例えば人を見送るときに
「お気をつけて」の一言で済まさずに
会社の表までお見送りし、
相手が「ここまでで見送りはけっこうです」
という言葉を発するまできちんと見送るとか
そういうところにも表れている。
また中国では目にしたものを相手に伝えることで
「わたしはあなたのことを認めていますよ」
ということをストレートに伝える習慣があるそうだが、
これにも時と場合が。
言わないほうが奥ゆかしい、常識的だったりすることも
やはりあったりします。
タイトルになっている「スターバックス・コーヒー」は中国語で「星巴克」。
著者はメニューが気になってカメラに撮ろうとしたら、断られた。
中国人の知人いわく「それは小さな権力を行使しているのです」という話。
ちょっとしたところに規制が入ってくるけど、それも個人の裁量と
なっているものが多いとのこと。
このあたりは、昔ながらの中国という感じかな。
このほかにもさまざまなテーマで中国語と中国に切り込んでいく、なかなか面白い本。
ピンイン(読み仮名)がついているのも実用的で親切。
中国語初級者に。
(読了日 2004/11/27)
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