映画版を先に観て面白かったのでついつい話題の原作本も読んでみました。どうでもいいことだけどamazonだとこの本全然売れてないんですね。店頭で買いたい人が多いのか。

いま、会いにゆきます
市川 拓司

小学館
2003-03
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妻の澪が死んでから1年。
「ぼく」巧は6歳の息子「佑司」とつつましく生きていた。

「雨の降る季節になったら戻ってくる」
澪の残した絵本「アーカイブ星の物語」の通りに、彼女の幽霊が現れた。
彼女は自分が死んだことも僕らが夫婦だったことも全て忘れてしまっていた。

僕ら家族3人がもう1度「家族」になるために。
期限つきの「いつもの生活」をもう1度始めよう。

巧には重い障害がある。
人ごみが苦手で、集中力を切らしがち。
ちょっとしたことを覚えていられなくて、
職場の女性にメモをつくってもらうことで
かろうじて毎日の生活をこなしている。

そういう「状況」を受け入れた上で
巧との生活を選んだ澪。
彼女のいなくなったあと、生活能力のない
「父子」2人の生活は荒れ果てていたが、
それも「幽霊」澪の手によって再生されてゆく。

彼女がここに現れたことには意味があったのだ。

後半の謎解きの部分は映画をご覧になったり、お読みになった方
はご存知だろうがかなり「えっ」というようなものだ。
そういう部分も含めてあざとくなりがちな展開なんだけど、
ギリギリで下品じゃないかな~と僕は感じました。

作風は初期の村上春樹っぽい感じでもありました。
そのあたりでヤナ人はヤダろうな~。

登場人物も最小限でこの親子3人のほかには巧の医者やその飼っているネコ「プー」ぐらいしか出てこない。
個人的には映画の方は年齢層を若めにつくって画面的にはこれが正解かな、と。

なんにせよ後味は悪くない1冊。

(読了日 2004/12/1)







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    1. 【いま、会いにゆきます】…

      竹内結子を見てるだけでもいいです。 こんな人がいたなんて目からウロコです。 そもそも『星に願いを』に出てたときから かわいいと思っていたのですが、 今の方が大人の (more…)

      トラックバック by Watch IT! — 2008/2/24 日曜日 @ 17:56


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