僕のなかの壊れていない部分
4334738397 白石 一文

光文社 2005-03-10
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おすすめ平均 star
starう~ん
star物語として面白くありません
star死ぬこと生きることを飾らずにまっすぐ見つめる

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出版社に勤める29歳の「ぼく」はスタイリストですごい美人の枝里子、子持ちのバーのママ朋美、有閑マダム大西昭子と同時につきあっている。この中で枝里子との関係が比較的シリアスだけど、彼女の生真面目さが「ぼく」にはやがて重荷になってくる。
朋美とは長くて息子の拓也ともうまくやっていて最もくつろげる関係。だが拓也の父で韓国籍の俳優パクが現れることでさざなみが。
大西夫人との関係は夫人が「ぼく」にお金をはらってくれるといういわば愛人契約で
なんで彼がこういうものに手を出したのかはよくわからない。二者択一だと息苦しかったりするのかな。
さらに「ぼく」のアパートにはかつて家庭教師で教えたほのか、すごい二枚目なのに芸能界入りを断り続ける雷太という2人がときどきプラっとやってくる。この2人は世間との折り合いが悪く、どこか危なっかしい。「ぼく」も親との距離感から彼らに通じるものを感じていたが・・・。

題材的にはかなり欲張っていて、面白い人物も出てくる。
でも後半思った以上に心理的な描写が多くて、ちょっとしんどかったかも。
あとまぁああいう「事件」をストーリーの進行として使うのはどうなんでしょ。
ちょっと疑問。

でもまぁ単なる恋愛ものでもなく、なかなか奥の深い話として楽しめました。

(読了日 2005/12/11)







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    1. 「僕のなかの壊れていない部分」白石一文

      著者、白石一文氏の著書はこれが初めて。全体的に黄色の表紙に独特のタッチのイラストに惹かれて、長めのタイトルにもちょっと興味を持ったのが始まりだ。
      軽い気持で読み始めたのが間違いだった。
      「一瞬の光」は手元にありながら未読。

      読みながら様々な心の葛藤が……

      トラックバック by 雑板屋 — 2006/1/27 金曜日 @ 3:51


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