薬指の標本
薬指の標本 小川 洋子

新潮社 1997-12
売り上げランキング : 26279

おすすめ平均 star
star心地よい痛み。
starいいもの読ませていただきました
star目に浮かぶ情景

Amazonで詳しく見る by G-Tools

小川洋子さんの作品を続いて。これは中編集で「薬指の標本」と「六角形の部屋」の2編を収録。

「薬指の標本」のほうは映画化されるんですね。なかなか不思議な話ですよ。

「わたし」はとあるきっかけで郊外のさびれたアパートの「標本室」に勤めることになる。
ここで扱う「標本」は多種多様。
その人の思い出に残るものであったり、封印したい過去であったり。

標本士の弟子丸氏と静かな生活を続ける「わたし」は彼に「ぴったりする靴」をプレゼントされ、いつしか恋人に。
弟子丸氏は標本室には決して「わたし」を入れようとはしなかった。

静かでいてエロスを感じる。
透明感というより「なにかおかしい感じ」なにもないところからくる不安感と
引き返せば引き返せるはずなんだけど、ズルズルいってしまう感じ。

なかなかね、これは面白いです。

(読了日 2006/08/28)







関連記事(試験運用中)

  • No related posts




  • コメント/トラックバック:0 個 »

    トラックバックURL: http://blackpepper.oops.jp/wp/archives/1777/trackback

    この記事にはまだコメントがついていません。

    コメントをどうぞ

    コメント、トラックバックは確認後に表示されます。しばらくお待ちくださいね。

    段落や改行は自動挿入です。メールアドレスはサイト上では非表示です。
    使用できる HTML タグ: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <code> <em> <i> <strike> <strong>