小川洋子 / 薬指の標本
Book薬指の標本 | |
小川 洋子
新潮社 1997-12 おすすめ平均 |
小川洋子さんの作品を続いて。これは中編集で「薬指の標本」と「六角形の部屋」の2編を収録。
「薬指の標本」のほうは映画化されるんですね。なかなか不思議な話ですよ。
「わたし」はとあるきっかけで郊外のさびれたアパートの「標本室」に勤めることになる。
ここで扱う「標本」は多種多様。
その人の思い出に残るものであったり、封印したい過去であったり。
標本士の弟子丸氏と静かな生活を続ける「わたし」は彼に「ぴったりする靴」をプレゼントされ、いつしか恋人に。
弟子丸氏は標本室には決して「わたし」を入れようとはしなかった。
静かでいてエロスを感じる。
透明感というより「なにかおかしい感じ」なにもないところからくる不安感と
引き返せば引き返せるはずなんだけど、ズルズルいってしまう感じ。
なかなかね、これは面白いです。
(読了日 2006/08/28)
関連記事(試験運用中)
コメント/トラックバック:0 個 »
トラックバックURL: http://blackpepper.oops.jp/wp/archives/1777/trackback
この記事にはまだコメントがついていません。
コメントをどうぞ
コメント、トラックバックは確認後に表示されます。しばらくお待ちくださいね。
段落や改行は自動挿入です。メールアドレスはサイト上では非表示です。
使用できる HTML タグ: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <code> <em> <i> <strike> <strong>
コメント