白石 一文 / 不自由な心
Book不自由な心 | |
白石 一文
角川書店 2004-04 おすすめ平均 |
文学って「不幸なシチュエーション」のほうがハマる? ちょっと古すぎるし、どうかなぁとも思うけれど。
「僕の中の壊れていない部分」の白石一文の第2作となった短編集。5編を収録。
主人公はいずれも中年男性で、たとえば不倫相手にふりまわされていたり、家族の介護に疲れ果てていたり、「死」というものを非常に意識していたりとなかなかみな「不幸な」シチュエーションである。
生の裏側には必ず死があるし、年をとったり、結婚していても恋をすることはあるし。
そうなればそうなったでそれは1人と1人の関係だし、「不倫」という形をとるものだし、と。
なにかと屈託もあるし、まっすぐばかりとはいかない。
文章はうまいし、いろんなことを想像させる、切れのいい短編集。
ただ表題作はあんまりにも主人公の性格が自己中心的すぎて読んでいてあんまりいい気分じゃなかったかな。
(読了日 2006/12/07)
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