村山 由佳 / 海を抱く―BAD KIDS
Book海を抱く―BAD KIDS | |
村山 由佳
集英社 2003-09 おすすめ平均 |
初夢はまったく見ませんでした。
代わって読んでたのがこの本。
村山 由佳さんは初めて読みましたが、なかなかよいですねー。
高校生サーファーで「誰とでもつきあう」との軽い評判の光秀。
堅物の生徒会副委員長で通っている恵理。
接点などないと思われた二人だが、思いがけないきっかけから人に言えない「秘密の関係」を持つようになり・・・。
光秀のサーフィン・シーンも鮮烈だし、彼の親父の癌にむしばまれて「死」を考えざるを得ない状況、尊厳死の問題。
それに恵理の抱える性同一性障害(親友である都を好きでしょうがない)といった問題も重いけれど。
それぞれの問題が解決しないままに「ぶつかる」こころと身体を描く場面は
十代のころ自分がここまで真剣だったかと言われるとそこまではいってなかったなぁ、と
率直に思うわけで。
なんというか青臭いなりにマジなのです。
恋愛小説としてもうわずみのキレイな部分だけじゃなく、
しっかりとドロドロとした「理屈じゃない部分」を描いており、秀逸。
ちょっとエロイけど素敵な小説です。
(読了日 2007/1/3)
関連記事(試験運用中)
コメント/トラックバック:0 個 »
トラックバックURL: http://blackpepper.oops.jp/wp/archives/1918/trackback
この記事にはまだコメントがついていません。
コメントをどうぞ
コメント、トラックバックは確認後に表示されます。しばらくお待ちくださいね。
段落や改行は自動挿入です。メールアドレスはサイト上では非表示です。
使用できる HTML タグ: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <code> <em> <i> <strike> <strong>
コメント