「あ~なんてC級な予告編なんだ」と相手にしてなかった(だって洗濯機にのりこんで「これがタイムマシンだ」だなんて・・・)んですが、公開後しり上がりに評判がいいことを聞き、気になって観てきました。
「バブルへGO!!」です。

バブルへGO!! タイムマシンはドラム式(2007年 / 日本)

go-bubble.jpg

写真クリックで公式サイトへ

監督:馬場康夫
脚本:君塚良一
出演:
阿部寛
広末涼子
薬師丸ひろ子
吹石一恵
伊藤裕子
劇団ひとり
小木茂光
森口博子
伊武雅刀
ほか

(あらすじ goo映画 )
国の借金が800兆円に膨らみ破綻寸前の2007年、元カレの借金を背負わされ、母・真理子まで突然亡くして八方塞がりの真弓を、財務省官僚の下川路が訪ねる。実は真理子は死んでおらず、諸悪の根源であるバブル崩壊を阻止すべく1990年にタイムスリップしたまま行方不明になっていると言う。17年前に戻って真理子を探してほしいと頼まれた真弓が乗り込むタイムマシンは、なんと古びたドラム式洗濯機だった!

すごい力技だけど、意外に(?)ちゃんと作ってある。
さすがホイチョイ。さすが君塚良一。

「バブル経済は必ず崩壊する」
これは今でこそ言えるけど当時はほんとそんなことを言える雰囲気じゃなかった。
学生パーティの商業化(「パー券」なんて言葉が出てきたのもこの頃だ)に、ワンレン、ボディコン、お立ち台、そしてディスコ、ぜ~んぶ入っている。
根拠もなくみなが浮かれていた時代、それが「バブル期」(1986年から1991年頃までと言われている)。

ドラムマシン式の洗濯機が17年の時をつなぐタイムマシンだというのも大笑いだけど、
母薬師丸ひろ子が作っていた「トンデモ発明品」はほかにも扇風機、掃除機と元は家電製品だ。
それもロゴに堂々とあるように「○立」製品。
当時ウォーターフロント計画として開発中だったお台場の○立研究所がタイムマシンの設置場所。
レインボーブリッジもまだ建設中だ。

広末涼子の役も「これで22か?」という感じのイマドキの子で
ヘソ出し、ブリーチ入りジーンズ、細眉は90’sのワンレン、ボディコン全盛期には浮きまくり。
なんだか彼女一児の母には見えないんですが。

17年後の老けぶりがウソのような阿部寛の軽い軟派男ぶりもホイチョイっぽいし、
劇団ひとりの変貌ぶりも楽しい。
同じ場所を何度も「昔」と「今」とで使うことで
スラップスティックな効果を上げている。

実名で出てくる当時の芸能人に「あなたは将来こうなる」と
「予言」しまくるというのも笑えるし(槍玉にあがるのはラモス瑠偉、飯島愛、飯島直子など)、それによって未来がどう変わるかとか細かいオチがキッチリついていておかしい。

タイムパラドックスものらしい「鶏が先か」のような展開もあったり、
しっかりと親子ものの要素もあったりして
このあたりベタだけど安心して見られる部分だ。

バブル期が決していい時代だったとは思わないけれど
当時を知る人には年代によってさまざまな感慨がうかぶだろう作品。

どこまでも軽く、ちょいホロリ、って感じか。
悪くないです。

2007年から持っていった携帯電話が「圏外」なのは当然なんだけど、
カメラとしてもつかえるじゃん、小さいじゃんということで
「2007年すっげー」となるおかしさよ。
そして携帯をけられまくって右往左往するヒロスエに
妙な感慨を浮かべるのは僕だけだろうか。







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    1. バブルへGO!! タイムマシンはドラム式

      GO TO THE BUBBLE!!
      [TOHOシネマズ錦糸町/SC7/前売り観賞券]
      公式サイト

      『戦国よりも幕末よりもハイテンションな、あの時代へ―
      ニッポンを救う! タイムスリップ・ラブコメディ!!』
      何気に内心今週一番の期待作だったりします。たまにはおバカ映画もいいんじゃないの……

      トラックバック by 八ちゃんの日常空間 — 2007/2/23 金曜日 @ 23:59


    2. Deprecated: Function ereg() is deprecated in /home/users/1/oops.jp-blackpepper/web/wp/wp-content/themes/glosyblue-1-3/comments.php on line 62

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    3. ★「バブルへGO!! タイムマシンはドラム式」

      あり得ない発想・・って、ひらりん好きです。
      どこのメーカーの洗濯機かと、興味津々ですっ。

      トラックバック by ひらりん的映画ブログ — 2007/2/24 土曜日 @ 1:16

    4. 「バブルへGO !! タイムマシンはドラム式」

      タイムマシンにお願い ! 助けてバブルマン〜。ホイチョイプロダクションズ8年ぶりの新作「バブルへGO !! タイムマシンはドラム式」(監督・馬場康夫)。物語・2007年日本の財政破綻の危機を救うため財…

      トラックバック by 映画雑記・COLOR of CINEMA — 2007/2/24 土曜日 @ 2:05

    5. バブルへGO!!  タイムマシンはドラム式

      上映中 馬場康夫監督 
          阿部寛、広末涼子主演
          共演 薬師丸ひろ子、吹石一恵、伊武雅刀 他

      満足度 5.0 <普通にイイ

      広末さんには興味はありませんが、
      ホイチョイ・プロ作品に大いに期待して見ました。

      舞台はバブルが終わりかけの1990年。
      当時、私は若手社員で毎日のように飲みに行き、
      洋画ではマクレーン警部が空港で武装右翼と闘い、
      角川さんはエキストラ多数の戦国映画をつくり、
      石原さんは国の勢いに乗っ…

      トラックバック by B-scale fan's log — 2007/2/24 土曜日 @ 2:05

    6. バブルへGo !! タイムマシンはドラム式 /Go to the Bubble !!

      バブルへGO!してきました〜{/roket/}

      前にも書きましたが、
      ホイチョイ・プロダクションズに数年間いたからといってレビューだって容赦はしません{/goo/}

      正直をモットーに生きてますから{/heart_pink/} (笑)
      それに、そのために試写で観ずこの日を待って早速初日に観てきたのだ☆

      なんて思ってたけど単純に、ふつうに楽しめちゃいました♪

      わたしがいた時はちょうど前作『メッセンジャー』の頃で
      わたし�…

      トラックバック by 我想一個人映画美的女人blog — 2007/2/24 土曜日 @ 2:38

    7. 「バブルへGO!! タイムマシンはドラム式」

      『バブルへGO!! タイムマシンはドラム式』ブロガー試写会 東宝試写室で鑑賞

      バブル絶頂期の頃私は一体何をしていたか…,諸事情により家にこもっておりました。みんなが浮かれて楽しんでいるときにですよ。それでもそろそろ外に出ようかとしていたかなー。でも楽しく遊んでいたわけではなかったので,バブルバブルとみんなが騒いでもなんとも感じなかった。もっと楽しく遊んでおけばよかったといまさら思っても仕方ないか…。でもたった一つ覚えてること,この時代の私はたしかにソバージュしてました。
      目新しくも無いタイム…

      トラックバック by てんびんthe LIFE — 2007/2/24 土曜日 @ 9:15

    8. バブルへGO!! タイムマシンはドラム式 見てきました。

       サラリーマン減税(定率減税)の廃止、ホワイトカラーエグセプション、消費税増税など、サラリーマンを始めとする一般市民の苦しめが厳しい今日この頃、ちょっと元気をもらいたくてバブルへGO!! タイムマシンはドラム式を見てきました。…

      トラックバック by よしなしごと — 2007/2/24 土曜日 @ 13:28

    9. 近くて遠い昔!?『バブルへGO!!タイムマシンはドラム式』(2007年4本目)

      キレイでした〜!!吹石一恵!!
      ソバージュヘアーと80年代メイク似合いすぎ{/ee_2/}

      オレのようにこの時代をリアルタイムに経験した人なら、
      広末より、この吹石一恵の80年代メイクに参ったのではないだろうか?

      もともと眉が太い女優だけど、この時代のメイクは本当に彼女に似合う!
      普段の彼女には何も感じないけど、これには本当にビックリ{/face_heart/}

      もう一人のボディコンギャル役の伊藤裕子も19…

      トラックバック by ON THE ROAD — 2007/2/24 土曜日 @ 13:41

    10. 「バブルへGO! タイムマシンはドラム式」 Go to the Bubble

      近未来ならぬ、17年前という近過去の六本木を中心に繰り広げられるタイムスリップ・SF・ドタバタコメディといったこの作品、まさにバブル絶頂期のあの頃に漫画に映画にと活躍の場を広げていたホイチョイ・プロダクションズらしい作りで、当時の風俗を振り返るといった意味ではそれなりに楽しいことは楽しい。

      今でもタクシーの運転手さんから「千葉経由で横浜」(!!)とか、いかにバブルの頃は凄かったかということを時�…

      トラックバック by 俺の明日はどっちだ — 2007/2/24 土曜日 @ 19:28

    11. 映画「バブルへGO!! タイムマシンはドラム式」

      誰もが思う過去の修復、なかなか面白いね、17年の時を遡った結果は、1本だったはずのレインボーブリッジがなんと3本に、それぐらい劇的に楽しい物語・・

      日立製作所家電研究所に勤める田中真理子(薬師丸ひろ子)の偽装葬式から物語は始まり、財務省大臣官房経済政策課…

      トラックバック by 茸茶の想い ∞ ~祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり~ — 2007/2/25 日曜日 @ 2:04

    12. 【2007-22】バブルへGO!! タイムマシンはドラム式

      2007年
      日本経済
      崩壊の危機!

      ニッポンを救う!タイムスリップ・ラブコメディ!!

      トラックバック by ダディャーナザン!ナズェミデルンディス!! — 2007/2/25 日曜日 @ 21:52

    13. 映画「バブルへGO!! タイムマシンはドラム式」

      映画館にて「バブルへGO!!タイムマシンはドラム式」

      ホイチョイ・プロダクションズ製作のタイムスリップ・コメディ。

      2007年、回復していると思われた日本の景気の実態は、深刻な危機に晒されていた。日本の借金はなんと800兆円。日本経済崩壊の日まであと二年!この問題を解決するために財務省特別緊急対策室の下川路功(阿部寛)は田中真弓(広末涼子)をタイムマシンで1990年に送る。

      見所はバブルの絶頂期の風俗文化。バブル期に青春を過ごした人�…

      トラックバック by ミチの雑記帳 — 2007/2/27 火曜日 @ 9:25

    14. バブルへGO!!タイムマシンはドラム式

      夕方ちょっと時間が空いたので、映画「バブルへGO!!タイムマシンはドラム式」を観てきましたー!!

      この映画は面白そうだなぁと思ってたので、かなり観たい度が高かったんですよ〜。

      あ、こんなあらすじの映画です。。。
      ↓↓↓
      『国の借金が800兆円に膨らみ破綻寸前の……

      トラックバック by Thanksgiving Day — 2007/2/28 水曜日 @ 1:28

    15. バブルへGO!! タイムマシンはドラム式

      いや~っ、面白かったです。

      母親の真理子に死なれ、元彼の借金を背負わされた真弓の元に、財務省官僚の下川路がやってきて、「真理子の死」にまつわる真相が明かされます。実は、真理子は、バブルの崩壊を阻止すべく、自身で発明したタイムマシンで1990年に行ったのだとか。連…

      トラックバック by 日っ歩~美味しいもの、映画、子育て...の日々~ — 2007/2/28 水曜日 @ 7:08

    16. バブルへGO!!タイムマシンはドラム式 <ネタバレあり>

      17年前、日本が陽気で浮かれていたバブリーな時代を 体験した年齢層の方々にお勧めの映画となっております終始、笑いながら そして懐かしみながらご覧頂けるでせう。今回もコレ以下 かなり大きくネタバレしてます んで 要注意でござる偶然にして物凄い発明品を何個……

      トラックバック by HAPPYMANIA — 2007/3/7 水曜日 @ 1:26

    17. 「バブルへGO!! タイムマシンはドラム式 」

      宣伝を観た時点できっとくだらないんだろうなぁとは正直思っていましたが(笑)、期待以上におもしろかったです。中途半端じゃなくて、ホントにぶっ飛んでて良い☆
      いわゆる80年代、きっと懐かしいと感じる人も多いハズ。私はこの時代を知らないので、ホントにこんなカンジなのかなぁ〜と思いながら観ていました。実際どうなのでしょう?想像がつきません。ストーリーは分かりやすいし笑えるし、ラストもスカっとしてて良いです。
      たまにはこんな娯楽映画も良いなぁと思いました☆…

      トラックバック by Tokyo Sea Side — 2007/3/20 火曜日 @ 1:58

    18. 映画「バブルへGO!! タイムマシンはドラム式」

      監督:馬場康夫
      脚本:君塚良一
      出演:阿部寛、広末涼子、薬師丸ひろ子、
      吹石一恵 、伊藤裕子、劇団ひとり、小木茂光、
      森口博子、伊武雅刀
      公式サイト
      ママの評価:☆☆☆☆★★星三つ半

      更新さぼってばっかだし映画レビューは溜まって行く一方この他あと3〜…….

      トラックバック by 渋谷でママ気mama徒然日記 — 2007/4/13 金曜日 @ 3:56


    コメント


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    1. こんばんは~

      まるで計算されたような、オチの見本みたいなきっちりしたツクリなんだけど、かえって邦画の娯楽作品の楽しさを満喫できました~。
      「良作」と呼ばれる映画ばかりみていると、こういうひと時の「映画を観る楽しみ」を忘れていたような気になります。

      TBありがとうございました~

      コメント by 八ちゃん — 2007/2/24 土曜日 @ 0:02


    2. Deprecated: Function ereg() is deprecated in /home/users/1/oops.jp-blackpepper/web/wp/wp-content/themes/glosyblue-1-3/comments.php on line 87

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    3. >八ちゃん さん

      どうもこんばんは~。

      たしかに計算されてるよう、というか絶対してますよ!
      ホイチョイ・プロっぽいというかフ○テレビっぽい作りなんですが
      予算かけるところにはかけてキッチリ作ってる感じしますよね。

      僕は邦画は「娯楽作品」のほうがハズレが少ないんじゃないかと感じてます。一般的に「ヨイ」と言われてる作品であんまいい印象のがないもので・・・。

      コメント by Black Pepper — 2007/2/24 土曜日 @ 1:05

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