狐の嫁入り―御宿かわせみ〈6〉 狐の嫁入り―御宿かわせみ〈6〉
平岩 弓枝

文藝春秋 2004-10
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第6巻。6編を収録。

「千鳥が鳴いた」

狸穴の方月館で修行する18歳の伊太郎。大百姓に育てられたが、実の親が侍でそちらを頼って武士として身を立てたいという志を持っていた。兄の通之進をとおしてその工作をする東吾だがおりしも現れた「勤皇浪士」と名乗る強盗の事件に伊太郎がからんでいないか疑惑の声があがる。

事件の真相はドロドロとしたものだが伊太郎という若者の下した決断はさわやかで好感が持てる。

「子はかすがい」

兄嫁の香苗の体調が思わしくなく、心配する東吾だが「子供ができたのでは」と告げられ、うれしさを隠せない。
そんな中狸穴から正吉がはるばる「かわせみ」にかけこんでくる。母おとせが殺人の咎で青山の代官所につかまったのだという。

のちに正吉もさらわれるという事件が起こるが、出会いから1年、正吉たち親子が東吾にとってかけがえのない存在となっていることがわかる。

ちなみに香苗の妊娠は東吾の早とちりだったというオチあり。

(読了日 2007/2/23)







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