平岩 弓枝 / 二十六夜待の殺人―御宿かわせみ 11
Book二十六夜待の殺人―御宿かわせみ〈11〉 | |
平岩 弓枝
文藝春秋 2005-03 |
11巻。8編を収録。
「牡丹屋敷の人々」
るいの眼が赤くはれ上がり、深川の長助に紹介されて市谷にある茶の木稲荷に願かけに行く。そこで牛込にある「牡丹屋敷」と呼ばれる館の盲目の女性小雪と知り合う。
ほどなく大川で牡丹屋敷の主人、小雪の兄彦四郎が水死したとの知らせが。
導入から仕掛け、解決に謎解きまで、するすると読める軽い小品。
「源三郎子守唄」
千住小塚原の畑で男が死体で発見される。事件の直前に現場近くのお社に男は赤ん坊を預けており、取り急ぎ赤子は「かわせみ」に保護される。赤子のつけていた腹かけが松戸天神のものだったことから松戸をたずねる東吾。
調べた結果子はかつて畝源三郎との婚姻の直前に駆け落ちしてしまったおいねの子、亡くなったのは駆け落ち相手の市三郎ということがわかる。
ラストで畝源三郎に実子ができたことがわかるが、それと気づかずかつての許婚の子に子守唄を聞かせてやる源三郎。
やがて彼も父となる。
「虫の音」
御殿山から狸穴の方月館へと夜道を急ぐ東吾。そこで行き会ったお鈴という若い娘を夜道が危ないからと送ってやる。お鈴は方月館での東吾の門弟内藤長太郎の姉であり、東吾は改めて相談を受ける。
のちに鈴虫をお土産にもらうが、実はかわせみでは元々鈴虫を飼っていた。
東吾が鈴虫の声を知らなかったのである。
(読了日 2007/3/11)
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