犬張子の謎―御宿かわせみ〈21〉 犬張子の謎―御宿かわせみ〈21〉
平岩 弓枝

文藝春秋 1998-11
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第21巻。8編を収録。

「犬張子の謎」

春。浅草猿若町で所用の後大川から船で向島の桜見物と洒落こもうぜと東吾はるい、お吉、深川の長助と出かける。るいは猿若町で見事な犬張子を見つけ、買い求める。帰宅後、店の文治郎という主人が、あの犬張子は実は予約の入っているものでしたと、返品のお願いに来る。
その月の半ば、本所にて文治郎が斬られて亡くなったとの知らせが。

これも一種のお家騒動。
ものにはそれを作った人の思いが残る。そんなオチ。

けっこうな大捕り物になって永代の「髭もじゃもじゃ」文吾兵衛の活躍も見られる。

「十軒店人形市」

狸穴からおとせと正吉、岡っ引きの仙五郎が訪ねてくる。仙五郎に初孫が生まれたというので端午の節句になにか贈ってやりたいというのだ。東吾は評判のいい日本橋十軒店町の鯉の吹き流しを一緒に見に行く
そこで源七というものが作った源七鯉という吹き流しと、その息子源太の鐘馗(しょうき)の旗の見事なことに驚く。さっそく買い求めるがそこである老婆が「重吉」と他人の子供を連れて行こうというさわぎが起こる。老婆は麻布に住む大地主のご隠居で20年前に自分の子供を行方知れずにしてしまったといい、その思いが勘違いをひきおこしたのではないかというが。

とてもわかりやすい展開になるが、「どちらに行くのが幸せかなんて他人には決められない」という結論は、らしいっす。
なお源太の鐘馗旗があまりに見事なので東吾は知人の子に何回も買ってやる、しまいには親にねだられ、おかしい。

(読了日 2007/4/7)







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