「グミ・チョコレート・パイン」(レビューはこちら)を読んだときにこの話が映画化されるんだということを知り、ひそかに楽しみにしてましたが、始まってました。
テアトル新宿での上映は既に終了し、渋谷のQ-AXシネマへ。全国順次公開だそうで。詳しくは公式サイトに。

グミ・チョコレート・パイン (2007年 / 日本)

グミ・チョコレート・パイン

写真クリックで公式サイトへ

監督・脚本:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
原作:大槻ケンヂ
テーマ曲:電気グルーヴ
出演:
石田卓也
黒川芽衣
柄本佑
金井勇太
森岡龍
高橋ひとみ
山崎一
犬山イヌコ
竹中直人
ほか

(あらすじ goo映画 )
高校2年生の賢三は、アンダーグラウンドなロックが好きな音楽少年。他のクラスメートを低俗な奴らと嘲り、「オレはアイツらとは違う」と思いながら、何をしていいか分からず、毎夜、親友二人と酒を飲んでは悶々と過ごしていた。ある日、薄暗い名画座で同じクラスの美甘子と会う。秘かに彼女に憧れていた賢三は、美甘子が自分と同じ側の人間であることを知る。自分の中で何かが変わった賢三は、親友二人とバンドを組むことに…。

意外に普通だった(笑)。

ケラリーノ・サンドロヴィッチといえば僕らの世代にとっては有頂天のケラといったほうがしっくりくる。その彼がオーケン原作の青春もんもん小説を映画化、というんだから、もっとえげつないというかもんもんとした映画を想像していたのだが・・・。

誰でも「自分は人とは違う」と思い込んだり、周りがバカに見えて仕方がない時期ってあったんじゃないか。それでいてやっていることといったら自分の半径500メートル以内の瑣末なことばかり、ときにはそれすらできてなかったりして。自分がどんなに「守られてる」ってことにすら気づかない思春期。
甘酸っぱいというよりもその「どーしょーもなさ」をいささか露悪趣味的に描いていたのがオーケンの原作だったんだけど、映画は比較的マイルドにそのあたりを描いている。賢三の母(高橋ひとみ)や父(山崎一)といった周りのキャラ、美甘子が画面的に極端に美形じゃなかったのもよかったんじゃないだろうか。あれぐらいだったら「よくある青春」として誰でも自己投影できるだろうし、ね。輪ゴムをかむのはイヤだけど。

原作にはなかった要素として21年後中年となった賢三たちのシーンが挟み込まれている。原作はまだ続いているんで「その先」を知ってしまうのはいささかつらい部分もあるんだけど。青春をその時点で封じ込めてしまって(だからこそ美しいともいえる)、大人になった視点で振り返る、「がんばれ、こけるなよ」とかつての自分や(同世代の少年)に声をかけられるというのはまた違ったよさがあるのかもね。

しかし地味な映画ではあるので単館ロードショーというのは納得です。

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