村上龍の「希望の国のエクソダス」が文庫になっているので読んでみた。
僕はW村上の中では春樹の方ばかり読んでいて龍の本をキッチリ読み終わったのはこれが初めて。

2002年秋、80万人の中学生が集団不登校を起こす。彼らは「ASUNARO」というインターネット上を中心とした団体を組織し、
これまでの常識にとらわれないネットビジネスを開始し、停滞した日本の
社会に強烈なインパクトをもたらす。
主人公のフリーの記者関口は「ASUNARO」のリーダー格である「ポンちゃん」と「中村くん」と知りあい、
彼らと関わっていくことになる。
彼らのもたらすものは本当に「希望」なのだろうか?

ジャンル的には村上龍本人は「ファンタジー」と書いているけれど、「近未来SF」の形態ですね。
2008年まで扱っています。
綿密な取材に基づいていてこの本の「取材ノート」も出版されている。
たしかに迫力はあるし、いろいろなことを考えさせてくれる本ですね。
雇用、ネットビジネス、倫理、それに問題が起こったときに日本人がとりがちな態度などについても
考えさせられる。
けっこう重たい読後感です。







関連記事(試験運用中)

  • No related posts




  • コメント/トラックバック:0 個 »

    トラックバックURL: http://blackpepper.oops.jp/wp/archives/239/trackback

    この記事にはまだコメントがついていません。

    コメントをどうぞ

    コメント、トラックバックは確認後に表示されます。しばらくお待ちくださいね。

    段落や改行は自動挿入です。メールアドレスはサイト上では非表示です。
    使用できる HTML タグ: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <code> <em> <i> <strike> <strong>