昨日の晩からの雪は午前中いっぱい降ってました。ということで予定されていた現場仕事は中止になり、非番に。雪が少し収まってきたところで池袋に出かける。記録的な大雪というがちゃんと雪かきしてる部分は歩けるし、そんなにひどくはない。雪かきはしないとことだな。

で、サンシャイン60通りのヒューマックス・シアターで「マイノリティ・リポート」を観てきました。ここの劇場は初めて入ったんだけど全席指定で音響もなかなか良いです。
トム・クルーズ主演、スティーヴン・スピルバーグ監督のSF超大作。原作は「ブレード・ランナー」の原作者でもあるフィリップ・K・ディックの短篇(「マイノリティ・リポート」、ハヤカワ文庫SF所収)。

2054年、ワシントンD.C。殺人事件が起こる前にそれを予知し、「殺人未遂者」を事前に逮捕する組織、犯罪予防局(プリ・クライム)。ここの未来を予知する3人の「プリ・コグ」の力により、6年前からアメリカ全土での殺人事件は0となっていた。
犯罪予防局の責任者ジョン・アンダートン(トム・クルーズ)は一人息子を誘拐されて以来、『彼のような犠牲者を出してはいけない」と犯罪抑止に尽力してきた。だがその私生活は息子や妻とのホロ・フィルムに耽溺し、麻薬で正気をつなぐ、なんともさみしいものだった。
犯罪予防局の可否を問う国民投票を前に、局内に司法庁の査察が入る。査察官ウィットワー(コリン・ファレル)を案内してプリ・コグたちの眠る「聖域」に向かうジョン。そこで水槽内で眠っていたプリ・コグの一人アガサ(サマンサ・モートン)が不意にジョンにしがみつき「あれが見える?」と囁きかける。その場はなんとかごまかすもののジョンの不安は消えない。研究員に話を聞くとアガサは3人の中で最も能力の高い「プリ・コグ」だが、1度彼女だけ他の2人と異なる「小数報告」を出したことがあるという。「少数報告」は多数決で破棄され、その「結果」に基づいた逮捕が行われたという。
新しいデータが入ってくる。プリ・コグたちの出した「容疑者」はジョン・アンダートン。「被害者」はジョンの全く知らない男リオ・クロウ。「現場」のイメージ画像にはジョンがその男を射殺する場面がはっきり映っていた。同僚たちから追われる立場になるジョン。熟知した彼らの装備品の特徴を利用してなんとか当座は逃げ延びるが。
「殺人予告者」として全国に指名手配されたジョン。自らの無実を証明するにはアガサの持つ「少数報告」を手に入れ、それが事実だと証明しなければならない。ジョンの孤独な戦いが始まる。
(こんな状況なら)「誰でも逃げるさ」。

トム・クルーズ熱演。原作では50代の犯罪予防局局長ジョン・アンダートンをアクションの出来る「闘う男」に完全に変更して演じている。ただ最近彼老けましたね。髪型も妙に短髪であまりかっこよくはない。プリ・コグも肉体を持った「人間」として表現されており、サマンサ・モートンの演技は正直あまりよくないが「未来が見えるのは本当に幸福なことなのか?」というメッセージを発することには成功している。
美術・時代考証の点でも「ありうる未来」を丁寧に構築しており、目の網膜から人物を認証するセキュリティ・システム、動画を伴った紙状の新聞、コンピュータが透明になり(きれい!)、音声、また指の動きを「感知」することで全ての操作が出来るインターフェイスなど現在の技術からも予想できる要素がテンコモリで楽しめる。それ以外にも重力を発生させることで縦横の概念から開放された車両(トム・クルーズが車の「側面」を乗り移るという荒業を見せる)、そこでジョンが乗る車がトヨタのLEXUSなどとギミック面でも遊びを見せる。またSFの意匠を借りながらもスピルバーグらしいサービス精神は健在で、細かい「笑い」の部分は作り込んでいる。

全体的にうるさ型の原作ファンも納得の「まったく違う作品」にはなっていたんじゃないでしょうか。
ただアメリカでの興行収入、評価は低いらしいですね。まぁSF興味ない人にはキツイ展開かも。







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