この日も適当に勉強しつつ、息抜きにビデオで映画も観たりする。
ブルース・ウィリス、ビリー・ボブ・ホーンソン、ケイト・ブランシェットの「バンディッツ」(2001年、アメリカ、バリー・レビンソン監督)。

*ちょっとだけネタバレがあります。

オレゴン州立刑務所で知り合ったジョー(ブルース・ウィリス)とテリー(ビリー・ボブ・ソーントン)。ジョーは言葉より先に手が出るタイプで、趣味はボクシング。愛読書はなぜか「老子」という変り種。テリーは学求肌で繊細な男。
対照的な二人だがなぜか気が合いひょんなことから一緒に脱走してしまう。
二人はコンビを組んで銀行強盗を始める。そのやり口は銀行の支配人の家に入り込んで彼らを脅迫し、内部から金を出させるという洗練されたもの。このやり方は「お泊り強盗」として「犯罪ワイド(Criminal At Large)」という人気番組に取り上げられ、二人は一躍「有名な犯罪者」に。
テリーが轢かれそうになったことから知り合った夫との生活に退屈していた主婦ケイト(ケイト・ブランシェット)が二人の間に入ってくる。彼女はまずジョーと関係を持ち、いくつかの強盗に参加し、「つかの間の自由」を謳歌する。だがある銀行を襲った後逃走ルートの関係でケイトはテリーと二人で逃げ、そこで二人は自然に惹かれあう。
ケイトをめぐっての三角関係。なりゆきまかせの「お泊り強盗」はどうなってしまうのか?

ブルース・ウィリス、ビリー・ボブ・ソーントン、ケイト・ブランシェットと芸達者が揃って、とても軽くシュールな娯楽映画になっている。特にケイト・ブランシェットは絶妙。ケイトがボニー・タイラー(日本では往年の「スクール・ウォーズ」の主題歌になった「ヒーロー」が有名でこの映画でもその曲が出てくる)の大ファンで、台所でも包丁を片手に歌い、踊り、ジョーにも「この曲のよさがわかるなんてあなたってなんていい人!」なんてきっかけで心を許してしまうし。まぁベッタベタに「田舎のおばさん」を演じているんだけど、それが二人の男を次第にメロメロにしていってしまう様はおかしくて、かわいい。
ジョーとテリーは「お泊り」の際に毎回変装していくんだけどその扮装もふざけてて笑える。ジョーの従兄弟のハーヴィは運転手役として仲間に引き入れられるんだけど女のことばかり考えていて全く役に立たない。だがそんな彼にも活躍の場が。

構成としては「犯罪ワイド」のインタビュー・シーンを元にした回想、という形式をとっている。だから最初にある意味ネタばれしてしまうのだが、二人の語る「あの最悪な女」ケイトへの思慕が全編を彩り、おかしくも涙をさそう出来になっている。
サスペンスとはいえないな。コメディー、いやロマンスか。







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