話題のフルCGアニメ、「アップルシード」を観てきました。
普段アニメを観ないワタシですが、これを観るのには個人的な理由もあったり。
しかし、ここでの感想はそういった配慮抜きで好きに書かせていただきます。あしからず。

appleseed.jpg

画像クリックで公式サイトへ

2131年、世界を壊滅させた非核大戦が終結。女戦士デュナン・ナッツは荒廃した町を彷徨っていた。そこに一台の武装ヘリが飛来。ヘリから現れたのは、全身をサイボーグ化したかつての恋人ブリアレオスだった。ブリアレオスはデュナンを平和都市オリュンポスに連行する。そこに暮らす住民の50%はバイオロイド――ヒト社会の安定を目的に感情を制御して造られたクローン人間だった。戦場とは別世界の光景に安らぎを覚えるデュナン。だがその裏ではヒトとバイオロイドの対立が深刻化し、バイオロイド殲滅を狙うクーデターが計画されていた…。

話題沸騰の『イノセンス』に続き、士郎正宗のコミック「APPLESEED」が映画化。精緻なビジュアルと娯楽性の高いストーリーで人気を得ている士郎正宗のもう一つの代表作だ。今回の映画化では、日本が得意とする2Dのセルアニメではなく『ファインディング・ニモ』のようなフルCGアニメでもない、“3Dライブアニメ”という新機軸が試みられている。
goo映画より)

この映画はサントラも話題ですね。

BOOM BOOM SATELLITESが音楽を担当した映画 「APPLESEED」 のサウンドトラック。主題歌・エンディング曲を含む4曲のトラックを提供している。その他の参加アーティストは坂本龍一、ベースメントジャックス、ポール・オークンフォールド、カール・クレイグ、アクフェン、アトムなど。すべててこの映画のための書き下ろし作品。
amazonより)

さてここから感想。

なんと言っても3Dのアニメーション。
もうここまでいくと技術的にどうやってるのかまったくわからないんですが(涙)。

メカデザイン = ◎ (質感 90点,動き 70点(かなりいいけどまだ改善の余地ありと言う事で)

キャラクター = × (質感 30点,動き 70点)
   アニメの場合、2Dのものという印象が強いので、3Dでこられると陰影の部分とかどうしてもまだ違和感が・・・。モーション・キャプチャリングなど動きの部分は良かったけれど。どうしてもリアルな背景とのミスマッチが。

その他のデザイン =◎ (質感 90点)
   廃墟、都市、自然、どれもがんばっていた。特に自然の表現、水の動きとかはここ数年非常に改善されてきましたね。

ストーリー =△ (SF度 70点,ストーリーとしての斬新さ 20点)
   これはある程度予想はしていましたが。「近未来」「サイバーパンク」という枠、しかも熱狂的な支持者のいる原作つき作品、ということで仕方ないのでしょう。

音楽 = ○ 
   僕は普段テクノは聴かない人なので。
テクノとクラシックって相性いいんだな、というのが率直な感想。
こういう仰々しくドラマチックな世界が好きなら最高なんだろうけどね。

さて、どうしてもつっこみたいストーリーについて。
サイバーパンクの世界観ってどうしてこうも袋小路にハマりやすいんだろう。

近未来社会、コンピュータ、「ヒト」と「モノ」との境界線。
はいはい、またこれですかという印象だ。
僕も若かりし頃SFは読みましたけど、あれが読めたのは「若かった」からですよ。

これを今の世の中でやることにどんなインパクトがあるというのか。
正直ケータイでインターネット余裕でできちゃう現代社会に
こんな「お約束」をたっぷりと必要とする物語は
おもっくるしすぎるし、全然リアルじゃないと思う。

核戦争のような全面戦争後の世界、人間の未来よりも「機械」を信じようとする「老人」たち、それに抵抗する人間のテロリスト。
さらにキーになるのが主人公のもっともプリミティブな感情レベルでの
「親」への盲目的な愛・・・。

こういうタイプの単純化された話でないと、アニメのファンは納得してくれないんでしょうか。でもこれに感情移入するのはトウのたった大人にはキツイですよ。

作画、音楽のレベルは世界レベル、(他国での上映も決定したそうです)、
しかしストーリーは「日本のアニメ」という枠にしっかり収まっている作品でした。

しっかし辛口になってしまった。
このせいで邦画やアニメは見ないようにしているんですが・・・。







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