updated(first) | 03/04/2003 | last updated |
特集: 生涯五指には入るこの映画!Intoroduction(1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10) (11) (12) (13) (14) (15) (16) (17) (18) (19) (20) (21) (22) (23) (24) (25) (26) (27) |
(6) | ルゥ さんのレビュー | |
『スモーク』【SMOKE】 1995年【米日】 | ||
監督 : | ウェイン・ウァン | |
製作総指揮 | 井関惺 ボブ・ワインスタイン ハーベイ・ワインスタイン | |
原作・脚本: | ポール・オースター | |
音楽 : | レイチェル・ポートマン | |
出演 : | ハーヴェイ・カイテル(オーギー/煙草屋の店主) ウィリアム・ハート(ポール/売れない小説家) フォレスト・ウィテカー(サイラス/義手の大男) ストッカード・チャニング(ルビー/オーギーの元恋人) ハロルド・ペリノーJr(ラシード/謎の黒人少年) アシュレイ・ジャッド(フェリシティ/ヤク中の娘) ジャレッド・ハリス(ジミー/おつむの弱い店員) |
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★ベルリン国際映画祭2部門受賞:特別銀熊賞(ウェイン・ワン)・国際評論家連盟賞 ★ <ストーリー> ポール・オースターの原作「オーギー・レンのクリスマス・ストーリー」を基に、 『地上より何処かで』のウェイン・ワン監督が、ブルックリンの煙草屋に集まる人々 の日常とハプニングを、過去と現在、嘘と真実を巧みに交差させながら描き出している。 <感想> これは傑作中の傑作!ストーリーといい、巧みなカメラワークといい、出演者たちの 息のあった名演ぶりといい、手放しで「名作」と褒め称えたい。 物語の核は、ブルックリンの交差点前の煙草屋の店主オーギーと、 馴染みの客である、かつては売れっ子だったが、とある事件をきっかけに書けなく なった小説家ポールの友情。2人に、それぞれ珍客が訪れ、オーギーの煙草屋で、 人々の嘘と本音と過去と未来が交錯する・・・。 5人をテーマにしたショートストーリーが、どれも、悪意はないが真実を話せない、 そんな「嘘」をつくことによって逆に「絆」が育まれていく様子を綴っており、 最後に糸をよるように纏まってゆく。 ところどころに挿入される「逸話」(煙草の煙の重さを量った男や、雪山で奇跡の悲 しい再会を果す父子の話)も、ウィットと滋味に溢れ、興味がつきない。 そして、音楽が素晴らしい。特にラスト、モノクロの『オーギー・レンのクリスマス ・ストーリー』で流れる名曲は、トム・ウェイツの゛Innocent When You Dream” はズンと胸に響く名曲。 DVDのパッケージは、ここのシーンである。 ☆名ゼリフ 「世界のほんの片隅にすぎんが、いろいろなことが起こる。」 (オーギー) 「火はいずれ消えるのよ。」(ルビー) ゛Shit. If you can’t share your secrets with your friends, what kind of friend are you?” ゛Exactly. Life just wouldn’t be worth living, would it?” (意訳) 「ふん。秘密を分かち合えない友達なんて 友達といえるか?」(オーギー) 「そのとおりだ。それが、生きる価値ってもんだろ」(ポール) どうですか。酸いも甘いも噛み分けた中年男2人のこの会話。 しかも、ハーヴェイ・カイテルとウィリアム・ハートときている。 ときには言葉の替わりに煙草の煙で会話する彼らの「言葉」は、 なかなか目に染る。 |
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