かなり遅くなってしまったけど、いろんなところで話題だった「ミュンヘン」を観てきました。最近自分の方からなかなかTBできてなかったり、感想もちょっとつっこみづらいのかなとは思いますが、いろんなご意見お待ちしてますんで、引き続きTB、コメントよろしくお願いします。

これ観てたとき、予告編が終わってようやく本編が始まったところで
映像がやや乱れて明かりがついた。
フィルムの調子が悪く、調整してやり直したいというアナウンスがあったんだけど。
こんなトラブルもあるんですね。ちょっとビックリした。

ミュンヘン (2005年 / アメリカ)

munchen.jpg

写真クリックで公式サイトへ

監督 : スティーヴン・スピルバーグ
出演 :
エリック・バナ
ダニエル・クレイグ
ジェフリー・ラッシュ
マチュー・カソヴィッツ
ほか

(あらすじ goo映画 )
1972年9月5日、ミュンヘン・オリンピック開催中に、パレスチナゲリラ“ブラック・セプテンバー 黒い九月”によるイスラエル選手団襲撃事件が起こる。人質となった選手11名は全員死亡。これに激怒したイスラエル機密情報機関“モサド”は、秘密裏に暗殺チームを編成、首謀者11名の殺害を企てる。リーダーに任命されたアフナーは、仲間4人とともに殺害を実行していくが、次第に自分たちの任務に疑問を感じ始めていく。

これはなんと言えばいいんだろう。
ちょっと実話というのを頭に入れてみても
すぐには感情移入できない作品ですね。
それだけ日本が平和ということかもしれないけど。

主人公のアフナー(エリック・バナ)をはじめとして
集められた暗殺チームは特に狂信的でも、モサドへの忠誠心が高いわけでもない。
どちらかというと「普通に生きていくことができない」中途半端な大人子供として描かれる。

だからこそ彼らの使う武器がほんとに人を殺す力を持っている(爆発物技師が日常的に家具に仕込む爆薬を研究してるシーンはその結果が結果だけに恐ろしかった)ことや、その活動理念が無制限に「拡大」していくことにはより「コワさ」を感じるんだけど。
アフナーが家庭にあってはよい父、よい夫であろうと(少なくとも努力する)普通な部分も持っているのがより説得力があったなぁ。

それにしてもテロリストを襲撃する手段がだんだん過激に、そしてずさんになっていく様子は
「日常化した憎しみ、思考停止状態」のコワサを表現して余りあるし。
アフナーらが麻薬に依存してだんだん正気を失っていくのに、それに対する「国家」
があんまりにもあやふやな答えしか与えてくれない(しかしその結果は理不尽なまでに
圧倒的だ。人の命の価値がどんどん軽くなっていく・・・)ところとか。

なんともやりきれなく重い作品です。
ただこれも「シンドラーのリスト」「プライベート・ライアン」と同じようにスピルバーグのユダヤ人としての情念、心情が生み出した作品で、これだけを見ていては一面的な見方しかできないということは忘れないでいたほうがいいんじゃないかと思います。







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    1. ミュンヘン MUNICH

      監督・製作のスティーヴン・スピルバーグ
      エリック・バナ主演

      ミュンヘン1972年9月5日早朝 オリンピック村で
      パレスチナ過激派組織「黒い9月」がイスラエル選手団11人を捕らえ
      パレスチナ人 234 名の解放を求めます そしてテロリスト達は
      ミュンヘン空港からエジプト・カイロへ向かうチャーター便を要求します
      ミュンヘン空港で西ドイツ軍はテロリスト達を狙撃するのですが失敗
      人質は全員殺害という最悪の事態に陥った 
      「ミュンヘンオリンピック事件 1972 Munich Massacre 」

      イス…

      トラックバック by travelyuu とらべるゆう MOVIE — 2006/3/7 火曜日 @ 3:20

    2. ミュンヘン

      本年度映画鑑賞50作目。うち劇場観賞25本目。
      スピルバーグが正攻法できっちり作って狙っている作品。
      どれだけの賞を取れるか見もの。
      事実に基づく切なく悲しい映画だ。

      トラックバック by 八ちゃんの日常空間 — 2006/3/7 火曜日 @ 7:37

    3. ミュンヘン

      ミュンヘン

      1972年9月5日、ミュンヘン・オリンピックの選手村で、
      パレスチナゲリラ(黒い九月)のテロにより、イスラエル選手団11人死亡した。
      イスラエルの機密情報機関(モサド)は、
      報復の為に精鋭5人による暗殺チームを秘密裏に組織し報復の準備をする。

      もっと淡々と、暴力の描写が続いていくのかと思っていましたが、
      きちんとストーリーになっていて、見やすかった。
      さすがです、スピルバーグです。
      容赦の無い暴力の描写が、リアリティを与えていて、
      しっかり観なきゃ。と座…

      トラックバック by ブログ ド ガジュマル  — 2006/3/8 水曜日 @ 14:20

    4. ■〔映画鑑賞メモVol.9〕『ミュンヘン』(2005/スティーヴン・スピルバーグ)

      ~「第20回冬季トリノ五輪開催記念」(^^)あれこれ―その2:ああ、ミュン篇(^^)

      →その1:ああ、トリノ五輪篇~僕のメダル獲得予想は「金3、銀3、銅4」は、こちら!

      →その3:ああ、名古屋篇~ストーンズ「名古屋公演」行くか行くまいか...は、こちら!
      おはようございます、ダーリン/Oh-Wellです!

      さて、2月12日の朝を迎えました。東京は穏やかな晴天です!!

      私め、友人に誘われたこともあり、今週中に『ミュンヘン(2005/スティーヴン・スピルバーグ)』〔>1:IMD…

      トラックバック by 太陽がくれた季節 — 2006/3/20 月曜日 @ 0:16


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