哀愁的東京
哀愁的東京 重松 清

角川書店 2006-12-22
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おすすめ平均 star
star一人の人間の目を通して素直に描かれた物語
starなんでだろ。ホッとしました。
star最高的重松

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重松 清さんの連作短編集。

「ぼく」進藤宏はかつて「パパといっしょに」という絵本を出し、話題になったもののもう何年も新作が書けないでいる。いまはフリーライターとして週刊誌、テレビなどで匿名のゴーストライターとしてなんでも書いて生計を立てている。「パパといっしょに」の大ファンだというシマちゃんが担当編集としてつくが、「ぼく」はいっこうに絵本を書こうとしない。
「パパといっしょに」には彼の娘と、同じ名の「あかねちゃん」という少女の悲しい物語が張り付いていたのだ。

さまざまな「さみしい人々」が現れるが、彼らへの作者の視線はつかず離れずで、優しすぎもせず、突き放してもいない。
こういった話には年齢がある程度いってからのほうが共感できるかも。

ただ9編の物語はバラエティに富んでいる分ふぞろいで、これを素材に「新作を」というのは統一性のまるでないコラージュのようでうまくいかなそうである。

(読了日 2007/3/1)







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