Black Pepper’s Blog

こちらの掲示板でおすすめいただいたマーティン・スコセッシ製作総指揮の音楽ドキュメンタリー映画「ライトニング・イン・ア・ボトル」を観てきました。
　この映画は、2003年2月7日、ブルース生誕100年を記念して、ニューヨークのラジオシティ・ミュージックホールで開催された一夜限りのコンサート "サルート・トゥ・ザ・ブルース”の模様を捉えた音楽ドキュメンタリー。2003年、アメリカではブルース生誕100年を記念し、"Year of the Blues"の名の下に様々なメディアでブルースを再評価する試みがされた。昨年日本でも公開されたマーティン・スコセッシ製作総指揮による“The Blues Movie Project"もその一環で、このコンサートはその記念すべき年のプロローグとなる最大のイベントだった。

東京では渋谷シネマライズで4/29まで上映中。ほかに大阪・梅田ガーデンシネマなど。今後全国順次公開予定。

ライトニング・イン・ア・ボトル (2004年　/　アメリカ）

写真クリックで公式サイトへ

製作総指揮：マーティン・スコセッシ
監督：アントワン・フークア
出演：
B・B・キング
バディ・ガイ
ソロモン・バーク
ドクター・ジョン
ジョン・フォガティ
ボニー・レイット
アンジェリーク・キジョー
メルヴィス・ステイプルズ
デヴィッド・”ハニーボーイ”・エドワーズ
ケブ・モ
ジェイムズ・ブラッド・ウルマー
インディア・アリー
オデッタ
ナタリー・コール
ラリー・ジョンソン
ルース・ブラウン
メイシー・グレイ
クラレンス・ゲイトマウス・ブラウン
キム・ウィルソン
エアロスミス（スティーブン・タイラー＆ジョー・ペリー）
ザ・ネヴィル・ブラザーズ
ジェミーカ・コープランド
ロバート・クレイ
デヴィッド・ヨハンセン
ヴァーノン・リード
チャックD
他

(あらすじ　goo映画　）
2003年２月７日、ニューヨークのラジオシティ・ミュージック・ホールに、ブルースの歴史を体現するアーティストたちが揃った。これはブルース生誕 100年を記念して行なわれたプロジェクト「イヤー・オブ・ザ・ブルース」の一環で、B・B・キング、バディ・ガイ、ソロモン・バーグといった伝説のミュージシャンから、現役のロック、ヒップ・ホップのアーティストたちまでが競演するというもの。『ラスト・ワルツ』で音楽ドキュメントの最高峰を極めたマーティン・スコセッシが製作総指揮を務め、夢のステージの魅力を余すところなく収めている。

ライブ自体が素晴らしい。
当日のラジオシティ・ミュージック・ホールのピースフルな空気、
ブルースのスピリチュアル、エモーショナルな部分、
演奏の質の高さが観ているほうにも伝わってくる。

特にオープニングを飾るアンジェリーク・キジョーをはじめ、
インディア・アリー、メイシー・グレイ、ケブ・モといったヒップホップ世代の
現役アーティストの熱気あふれるパフォーマンスを前面に出している点はいい。
やっている曲は1920年代～1940年代を中心としたブルースのトラディショナルなナンバーだがアレンジは現代的なものだ。
彼らのバックをつとめているのがドクター・ジョン（出番多いなぁ）やラリー・ジョンソンといったベテラン。新旧のコラボレーションでブルースを今に伝える。
それになんといっても演奏自体がとてもいいからね。

ほかにボニー・レイット、ロバート・クレイといったこの世界での中堅（もう充分にベテランだとは思うけど、今回は「重鎮」が控えてるので）、
ナタリー・コールも素晴らしい歌を聴かせ、エアロスミスのスティーブン・タイラー＆ジョー・ペリー、デヴィッド・ヨハンセン、ジョン・フォガティなどロック畑からも大物が。

さらにブルースの伝説のアーティストたち、B・B・キング、バディ・ガイ、ソロモン・バーク、ルース・ブラウンらが続々登場。
ライブとともにかつてのブルースのステージング、厳しい迫害など歴史的なことにも触れる。
「葬式以外でこれだけ集まるなんてね」とてれくさそうに語るルース・ブラウンの姿が印象的だ。それにドクター・ジョンはいまでもかなりのクセものっぽい。意外に元気そうだな。
B・B・キングのステージって最近でもけっこう観れますけど、
すわってのおっちゃんプレイぶりはご愛嬌か。あ～昔のアルバム聴こうかな。

アフリカから生まれたブルース、アメリカにわたり、激しい人種差別の中で「その日暮らし」のつらさを歌とギターで表現してきたブルース。
決して明るい歌詞でもないし、かつてのミュージシャン達がいいヤツばかりだっともいえない。
それでも死ななかった、21世紀にも残ってきたブルースの魅力がここにはつまっている。

サントラはこちら。ああこれ欲しいっす。

Lightning in a Bottle
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St. Louis Blues,Strange Fruit,Love in Vain,Okie Dokie Stomp,Jim Crow Blues,Midnight Special,Hound Dog,(No) Boom Boomとブルース、ロックの古典が。なぜかジミ・ヘンドリックスのVoodoo Childも入ってる。

かなりマニアックな映画だとは思うけど、こういうのが普通につくられて上映できるのってけっこう恵まれてますよね。
音楽好きな人にはマジでオススメです。

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