「御宿かわせみ」読本
「御宿かわせみ」読本 平岩 弓枝

文藝春秋 2003-04
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star作家先生は偉いのだ

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いよいよ病膏肓に入るって感じで「御宿かわせみ」のガイドブックまで入手してしまった。単行本は2001年、文庫版は2003年に出ていてデータは2003年時点の最新版。インタビュー等はそれぞれの時期のもの。

平岩 弓枝さんとテレビや舞台でるいや東吾を演じた役者さんたちとの対談、「著者が語る」インタビューはさすがに面白いし。各方面の愛読者が思い入れを語ったり、「御宿かわせみ」の魅力をそれぞれ分析したり。ほんと「ファンブック」です。

「関係地図」はかつての江戸、現在の東京、それから大川端、八丁堀周辺の拡大図など。登場人物たちがそれぞれどこに住んでいたかとか、特に大川端周辺はいまはかなり風景も変わってしまってるし、貴重。

対談でわかるのは平岩さんの時代考証の精密さ(当時の着物や食べ物のことが聞かれたらパッと出てくる。やっぱりこうでないと)と、舞台、テレビの仕事もされていたことからくるだろうサッパリとしたしゃべり方。ほんとハッキリしている。
あと昔の日本のよさをしっかり知っている人でやっぱりこういう人でないとああいう話は書けないんですね。

「御宿かわせみ」が月刊誌連載で季節にあわせて書いているうちに作品内でどんどん歳月が経ってしまって、子供(2世)はどんどん大きくなるし、それでもるいや東吾にはまだ30代でいてほしい。だから時代背景のわかる描写はできるだけ目立たないように避けている、などなど「やっぱり」と思わせる苦労話も面白い。

ますます病膏肓に入る、かも。

(読了日 2007/3/23)







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